「ひまわり」さん

 ひさびさの更新です。当事務所に4月から司法修習生が研修中です。裁判官、検察官、弁護士になるためには、司法試験に合格後、原則として1年間、裁判官、検察官、弁護士の指導の下で研修を受けなければなりません。10年以上前のNHKの朝の連続テレビ小説で「ひまわり」というドラマがあり、あの松嶋菜々子が司法修習生役を演じていましたが、もう覚えておられる方は少ないでしょうか?

 現在当事務所に研修中の修習生は、松嶋菜々子ばりとはいいませんが、可愛くて大変真面目な方です。たまたま、ガチガチの刑事否認事件があり、私は、被疑者に不利益な自白をさせないためほとんど毎日彼が留置されている警察署に通ったのですが、修習生もそのほとんどに同行してくれ、また、検察官修習で得た経験を元に検事の視点からも貴重な意見を出してくれました。その結果、被疑者は釈放されることになりました。

 もちろん私も20数年前、修習生だったわけですが、私の時代と現在では司法修習制度は大幅に変更されています。

 ①お給料が出ない

  私の時代は、司法修習中にお給料をいただけたのですが、3年前から司法修習生に給与が支給されなくなりました。研修(勉強)中なのに給与が支給されることについては、いろいろ意見があると思います。ですが、現在修習生の大半は20代後半から30代前半であり、普通なら一人前の社会人として自活している場合がほとんどです。そのような人たちに修習を義務づける(定職についている人はその期間仕事を辞める)わけですから、生活費の補償をしてあげても良いのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?個人的には、修習生の給与を削る前に削減すべき税金の無駄遣いはたくさんあるように思います。結局、親や配偶者に生活費の面倒を見てもらえるような少数の修習生は別として、多くの方が修習中の生活費を借金でまかなっているのが現状です。

 無給と言うことは、社会保険も通勤手当もないと言うことを意味します。現在の修習生は裁判所に研修のために通勤する費用も自腹でまかなっているのです。

 ②研修期間が短い

 私の時代は修習期間が2年間でしたが、現在は半分の1年間になっています。確かに2年間の時代は歌舞伎鑑賞など不必要とおもわれる企画もありましたが、現在の1年間はどう考えても短すぎます。

 裁判所で控訴審の事を学ぶ時間、検察庁で法廷での活動を学ぶ時間がほとんど無いようですし、弁護修習でも、研修する事務所によりますが、刑事事件や家事事件を学ぶ時間がないことが多いようです。

 2年間修習を受けた私も弁護士になりたての頃は、何もかも初めてで戸惑うばかりでした。現在の修習生の戸惑いは、私たちの頃と比べものにならないでしょう。それに加えて、現在の修習生は就職難で、勤務先の法律事務所でじっくりトレーニングを積む余裕も無くなっています。

 ③導入時の研修が無い

 多くの会社では新入社員を一堂に集めて社会人としてのマナーやその会社で働くための初歩的な知識、心構えを教えているのではないでしょうか。私たちの頃は最初の4ヶ月間東京の司法研修所に修習生全員が集まって法律実務のイロハを学ぶ機会がありました。

 現在はそのような研修はなく、修習生はいきなり各地の裁判所、検察庁、弁護士事務所に配属されます。これでは最初に配属されたところでは、現場の空気に慣れるのが精一杯で、充実した研修など受けられないのではないかと思います。

 このように、現在の司法修習生の研修制度は、問題点が多く、早急に改善すべきだと思います。研修制度の問題のしわ寄せは、結局、裁判官、検察官、弁護士になってから生じます。裁判所、検察庁のことは知りませんが、弁護士会では新人弁護士の研修、教育に多くの労力と時間を割いているのが現状です。

 法律実務家の質が低下することになれば、最終的には市民の皆様に提供する司法サービスの質が低下することにもなりかねません。

 司法修習制度のこともいろいろと議論がなされているところです。個人的には、無給状態をやめて給与を支給することと修習期間を最低でも1年半に延長することが必要だと考えています。

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コメント: 1
  • #1

    勃起不全 (火曜日, 28 4月 2015 16:57)

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