立証責任の話(2)

明けましておめでとうございます。

今年で弁護士生活20年目になります。初心にかえって頑張ります。

 さて、今回は立証責任の話(2)として刑事裁判での立証責任についてご説明したいと思います。ご存じの方も多いかと思いますが、刑事裁判では検察官が被告人が有罪であることについて全面的に立証責任を負っています「疑わしきは罰せず」とか「無罪の推定」とか言われるのはこのことです。いかに犯人として疑わしかろうが、検察官が社会常識にてらして間違いないという程度まで犯人の有罪を立証しなければ、その人は無罪になります。これは、無実の人を間違っても有罪にしないために、法律が採用している原則です。

 マスコミの世界では逮捕即有罪のような報道が多く見られますし、無罪判決がでた裁判での被害者や遺族の方のコメントも「何でアイツが処罰されないのだ」といったものがよく見受けられます。その意味では社会一般の感覚としては、「疑わしきは罰する」なのかもしれません。しかし、もし自分や家族が無実の罪で逮捕された場合のことを考えてみて下さい。いくら「やっていない。」と主張しても警察は信じてくれません。そんな状況になっても無実の人を間違っても処罰しないために「疑わしきは罰せず」の原則を維持する必要があります。 たとえ、真犯人を逃すことがあったとしても、無実の人を間違っても処罰しないというのが、法律の立場であるといえましょう。

 裁判員裁判が導入され3年が経過しましたが、裁判官だけの裁判のころよりも「疑わしきは罰せず」の原則が徹底されているような気がします。以前は、証拠が薄く弁護人の立場から見れば、疑わしいけれど無罪だろうと思われた事案でも、裁判官が検察官が作成した供述調書等を過信して有罪判決を下した例がずいぶんあったように思います。それにくらべ裁判員裁判では、裁判官も裁判員に「疑わしきは罰せず」の原則を説明する立場上、この原則を厳格に適用しているようですし、裁判員となった市民の皆さんも、この原則について良く理解され、市民感覚で検察官が十分に犯罪を立証しているかどうかを適切に判断されていることが多いように思います。

 今年も、裁判員裁判を含め刑事裁判には力を入れていこうと思いを新たにしております。

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コメント: 1
  • #1

    勃起不全 (火曜日, 28 4月 2015 16:54)

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