示談の話(3)-家事調停のポイント

 今回は、示談の話(3)として家事調停にあたってのポイントをご説明したいと思います。家事調停は家庭裁判所の調停委員会が話し合いの仲介をおこなう点に違いがありますが、実質的には双方の話し合いで相互に譲り合って家族関係に関する紛争を解決するという点で、示談の一種といえます。

 私は、現在家事調停官として週に1度調停を担当していますが、その経験からすると、調停では以下の4つのポイントを心がけるとスムーズに手続きがすすむと考えています。

① 感情的にならない

  家庭問題は、長年の感情的対立が尾を引いていることも多く、感情的になるなといっても難しいのですが、感情的になって相手方の人格非難(ふしだらとか性格異常とかお金にルーズとか)を行っても調停委員としては確かめようがありませんし、感情的対立がエスカレートしてまとまる話もまとまりません。できる限り冷静に対応しましょう。事実関係を説明する場合でも主観的な評価や感情を抑えて、なるだけ客観的に説明するとよいと思います。

 たとえば、お金にルーズということをいいたいのであれば、収入が月○○円しかないのに、自分に無断で50万円の家電を購入してしまったとかクレジット会社からの督促状が山のように来ているのに平気な顔をしているなどと説明する方がよいです。

 

② 譲歩できる点と譲れない点を区別する

  調停の本質は示談であり、譲歩する考えがまったく無いのであれば、調停が成立する見込みはありません。そこで、自分の主張の最大限からどの点をどこまで譲歩するかあらかじめ見極めておく必要があります。離婚の調停で離婚そのもには合意できたとしても、親権者、養育費、財産分与、慰謝料等決める必要があることは多くあります。

 例えば、親権者を自分にすることは絶対譲れないが、慰謝料については本当は250万円くらい請求したいが最大限100万円減額して150万円までは譲歩できるなどとあらかじめ考えを整理しておくとよいです。

 

③ 調停が不成立に終わった場合の解決がどうなるかを意識する

 調停が不成立になった場合、紛争解決の場は事件によって審判や訴訟に移ることとなります。調停が不成立になって最終的に審判や訴訟になった場合どのような結果になるのかあらかじめ見据えておく必要があります。

  たとえば、親権と養育費が主な争点となっている離婚の調停で、仮に不調に終わっても訴訟でも親権者が自分と指定され、養育費も現在主張している金額とさほど変わらない判決が見込まれるのであれば、費用や時間がかかる点を別にすれば調停を不成立にしてもそれほど結論は変わらないわけです。その場合は、調停に見切りをつけ訴訟を検討することが適当でしょう。逆に訴訟になると自分の主張が認められる可能性が低い場合には、大幅な譲歩をしてでも調停でまとめることが適当な場合が多いでしょう。

 

④ あまり細かいことにはこだわらない

  実際に経験した事件で、財産分与に関し、鍋釜、食器のたぐいの分与でもめたり、面会交流の時間が希望より1時間少ないことでもめたりといった第三者から見ると細かい点で調整が付かない例がしばしばあります。

 当事者ご本人にとっては思い入れがあったり、こだわりがあったりするのでしょうが、そのために調停全体を不成立にしてしまうのは不適当な場合が多いと思われます。あまり細かいことにこだわって、話し合いがまとまらず、あとで後悔しないように気をつけるとよいでしょう。

 

 以上、思いつくままに4つのポイントをあげましたが、当事者ご本人だけでは冷静に判断することが難しい場合が多いのではないでしょうか?弁護士は、依頼者の利益を踏まえ、調停での解決が適当か訴訟や審判で判断を求めるのが適当か冷静かつ客観的に判断して、依頼者にアドバイスすることができます。調停から弁護士を付けるのは費用がもったいないとか事が大げさになってしまうと考えて躊躇される方も多いかと思いますが、上記の4つのポイントを検討していくためには弁護士の助力を得ることが有益と思います。

 当事務所も家事事件に力を入れておりますので、調停申立前でもお気軽にご相談下さい。

 

コメントをお書きください

コメント: 1
  • #1

    勃起不全 (火曜日, 28 4月 2015 16:53)

    すごい!
    バイアグラ、シアリス、精力剤などを買いたいなら、このサイトおすすめよ